ご挨拶 理想の学び舎

日本書道美術館
館長 小山天舟

書の心

 「書の心とは?」と問われるとき、私は即座に「写経の精神です」と答えます。斎戒沐浴、一文字一文字敬虔な祈りをこめて浄書する。この清浄心即書の心であると心得、幾十年、私の一日は早朝の「般若心経」浄書に始まります。

確かな技倆
漢字、かなを並行して、古典に立脚した正しい実技の習得をめざす。
深い学識
書に関する学問を修める。
高い鑑賞力
広汎な美術品鑑賞を通して、確かな審美眼を養う。

この三条件が満たされたとき、はじめて、教養豊かな書道人として尊敬されるのです。

研鑽を積んで

 書道は、全国民共有の、世界に誇る伝統芸術です。私共は、先人の築いたこの偉大なる文化遺産をしっかりと受け継ぎ、研鑽を積んで、次の世代に誤りなきように伝える使命を自覚して、誠心誠意書道教育並びに、社会教育振興の諸事業を推進してまいりたいと念願しております。

理想の学び舎

 市井の書道教室は、実技指導にかたより、また大学にあっては、実技の練磨と鑑賞の機会が充分とは申せません。
 当館特設講座「書道大学」は、実技指導に、大学教授、日展審査員および同等クラスの書作家を、また、学術方面は、東京大学を始め、一流大学の教授、斯界のオーソリティを講師に招聘し、その上、美術館ならではの名品鑑賞の場を完備しております。
 まさに“理想の学び舎”と自負する所以であります。